スニーカー投資の世界 売買プラットフォームの登場で加熱する市場

(画像=Photomika-com/Shutterstock.com)

実物資産の投資で注目度が高まっているジャンルに「スニーカー投資」があります。中国では取引額が数百億円規模のスニーカー売買プラットフォーム(アプリ)も登場。日本でも同様のプラットフォームがリリースされ話題を集めています。ここでは国内外の市場動向や投資をしたときのメリット・デメリットを考えてみましょう。

中国を中心に活況のスニーカー売買プラットフォーム

スニーカー投資とは、NIKEやadidasなどの限定スニーカーを購入し転売差益を狙うものです。もともとマニア間や古着屋などでプレミアムをつけて取引されることもあった限定スニーカーですが2017年ごろから中国を中心に加熱しています。米ブルームバーグのレポートでは、2018年12月に発売された160米ドルのNIKE『エア・ジョーダン1』シリーズが1年経たずして67倍に達している模様を伝えています。

スニーカー投資市場が活況の理由は、フリマアプリの浸透や売買(再販)プラットフォームが次々に立ち上げられているからです。特に中国を拠点にする売買プラットフォームは多大な影響を及ぼしています。中国の調査会社によるとスニーカー売買プラットフォームである『NICE APP』『毒APP』などの月間利用者は2019年時点で1,000万人超でした。月間流通額が数百億円に達するプラットフォームも出てきているとのことです。

日本でもスニーカー売買プラットフォーム『モノカブ』が登場

フリマアプリが人気の日本では、スニーカー売買プラットフォームの開発が遅れていた感があります。しかし2018年11月に株式会社Brhino(ブライノ)が運営する『モノカブ』が正式リリースされました。BRIDGE(PR TIMES運営)の取材記事によるとリリース後約半年で30%成長だった月次流通額が2019年後半には50%成長まで伸びています。

これは、日本国内でもスニーカー投資の一定のニーズがあることを示す材料といえるでしょう。『モノカブ』の特徴は、メルカリのような固定価格での出品と株価のような需給バランスで価格が決定する出品(板寄せ方式)を併用できる点です。あわせて『モノカブ』が買い手と売り手の間に入ってスニーカーを鑑定することで偽造品リスクを防ぐ仕組みも採用されています。

スニーカー投資のメリットとデメリットとは?

スニーカー投資を行う場合のメリットとデメリットとはどんなことなのでしょうか。ここではそれぞれ3つのポイントについて解説します。

スニーカー投資のメリット

・無価値になる可能性が低い
他の実物資産と同様、モノとしての価値があるため、株や債券のように価値がゼロになるリスクはありません。また定番ファッションアイテムのため、トレンドが過ぎても一定の価値が保たれる可能性が高いでしょう。

・流動性がある
国内外に数多くの投資家や愛好家が存在するため、流動性がある商品といえます。ユーザー数の多いスニーカー売買プラットフォームを利用すると比較的スムーズな取引が可能です。

・ファッションアイテムとして併用できる
新品同様のほうが高値のつきやすい側面はあるものの、実際にファッションアイテムとして利用しながら投資の旨味となる値上がりを期待することもできます。

スニーカー投資のデメリット

・規制のない市場
株式市場と違う点は、厳しい規制がされていないことです。そのため例えば多数アカウントを使った高速取引によって短時間でスニーカー価格をつり上げる手法などが横行する可能性があります。

・偽造品リスクがある
鑑定書のあるスニーカー売買プラットフォームであれば偽造品リスクは少ないでしょう。しかしフリマアプリなどを使った個人間取引をする場合は真偽を確認できないため注意が必要です。

・トレンドの終焉
過熱感があるだけにバブルがはじけるリスクについては警戒が必要です。日本では1990年代後半にNIKE『エアマックス95』(定価1万5,000円)などが数十万円まで高騰後、一気に値下がりしたハイテクスニーカーブームもありました。

日本で起こったハイテクスニーカーブームの歴史を教訓にするとスニーカー投資は常にバブル崩壊のリスクと隣り合わせといえます。そのためスニーカー投資を検討するときには一般的な株式投資などと同様に余剰資金の範囲内で行うことが賢明といえそうです。

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