働き方改革と副業はどんな関係が?積極的に外に出る人材だけが収入源を増やす

(写真=stockfour/Shutterstock.com)

ニュースで「働き方改革」について目にする機会が増えています。一般的な会社勤めの人にとって、働き方の中で残業や休暇、転職などと共に気になるのが副業に関するトピックではないでしょうか。

2017年以降、政府は副業・兼業を普及促進する方向でルールの整備を進めています。今回は、副業が働き方改革にとって重要な柱であることを説明しながら、それが労働者個人にとって何を意味するのかをお伝えします。

政府の働き方改革における副業の位置づけ

副業は、働き方改革における「柔軟な働き方がしやすい環境整備」の中に位置づけられています。副業・兼業を条件付きで容認することにより、多様な人材が活躍できる社会の実現に近づくと考えられているのです。

そもそも働き方改革とは、2016年から安倍内閣が掲げるようになったスローガンです。多様な働き方を可能とし強い経済を作り上げるという「一億総活躍社会」に向けた最大のチャレンジとされています。中間層の厚みを増して格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するために、働く人の立場で取り組む改革が働き方改革です。2016年9月に「働き方改革実現推進室」が発足し、関係省庁や経済界との調整が開始されます。

その結果、2017年3月に「働き方改革実行計画」が決定されました。正規、非正規の不合理な処遇の差・長時間労働・単線型の日本のキャリアパスという3点を日本の労働制度および働き方の課題と位置づけて、その解決を目指す計画が具体的に記載されています。

副業および兼業は、働き方改革実行計画の中で「新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、第2の人生の準備として有効」とされています。労働者の立場からも「希望する方は、近年増加している一方で、これを認める企業は少ない」との課題意識から、長時間労働にならないよう留意しつつ、原則として副業・兼業を認めるべきとの指針が示されました。

このように、一億総活躍社会→働き方改革→副業・兼業の条件付き容認という流れを踏まえると、副業の解禁が政府の政策の重要な柱であることが伺えます。即座に全企業が副業を容認することは考えにくいものの、社会全体としては明らかに副業を認める方向へ動きつつあるのです。

「モデル就業規則」の改正で副業解禁が促進?

働き方改革実行計画で副業・兼業が明確に記載されたのを受けて、厚生労働省では副業・兼業を普及促進するべく具体的な動きを見せます。それが、2018年1月の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の策定および「モデル就業規則」の改正です。

ガイドラインは、副業・兼業の促進に向けて企業と労働者が注意すべきことをまとめた資料です。副業・兼業には双方にとってメリットがあると主張する一方で、健康管理や労働時間、秘密保持義務や職務専念義務などの課題も挙げています。実際に企業が副業・兼業の容認に踏み切るにあたって問題化することが予想される論点をコンパクトにまとめています。

一方のモデル就業規則の改正では、新たに副業・兼業に関する規定を追加しています。もともと、企業の定める就業規則の指針としてモデル就業規則が機能しており、2018年1月の改正前は、労働者の遵守事項として「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」が挙げられていました。今回の改正によって、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と定められたのです。

モデル就業規則は企業の指針に大きな影響を与えると考えられるため、これまで副業を禁止していた企業でも条件付きの容認へ動くところが出てくる可能性もあります。ある人材支援会社の調査では、2018年9月の段階でも70%以上の企業が副業を禁止しています。ただし、副業・兼業を容認・推進する企業は前回2017年調査より5.9ポイント上昇しており、副業解禁の傾向が今後も続くか注目されます。

積極性と好奇心で副業を自分の働き方改革へつなげよう

会社勤めをしている人が副業を始めたいなら、まずは自社の就業規則を見て禁止事項に抵触していないかを確認する必要があります。また、上司や担当部署に報告して承認をもらわなければいけないかもしれません。

少しハードルが高く感じますが、そこさえクリアできれば政府の進める働き方改革によって副業を始められる可能性が高まります。仮に会社から受け取る給料が低くても、個人の努力と工夫によって収入を増やせるチャンスが広がると考えれば、将来の展望も明るいものとなります。これからは会社に依存するのではなく、会社を含めて自分の働き方をマネジメントするという考え方が求められる時代が来ているのです。

副業を開始するには、好奇心や積極性、行動力が求められます。例えば不動産投資の場合、土地や建物の評価、不動産会社との関係づくり、融資の交渉などさまざまな作業が存在し、情報収集や知識、行動が必須です。会社と自宅の往復だけに安住せず、自らビジネスチャンスを外に探して副業にすることで収入源が増え、人生の充実度も高まることでしょう。ぜひ自分の思いを形にして、「働き方改革」を実現してみてはいかがでしょうか。

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