恐怖?仮想通貨の課税は情け容赦なしの「最大55%」

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(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)

ビットコインをはじめとする仮想通貨取引が、2017年に大ブレイクしました。2017年1月1日の終値1BTC11万4,101円だった価格が2017年12月17日終値には1BTC221万4,558円と高騰します。ビットコインは約20倍にまで価格が膨れ上がり、その他の仮想通貨の中には数千倍、数万倍になったものも少なくありません。

そうした相場状況で、急に多額の利益を得た投資家もいるでしょう。2018年に問題になるのは税金の支払いです。ビットコイン利用者には税金の仕組みにうとい人もいると考えられるため、国税庁も脱税がないか目を光らせているとされています。ここでは、仮想通貨の利益にかかる税金について解説します。

「儲かった!」で浮かれる投資家に降りかかる納税義務

2017年に仮想通貨の投資家の間で「億り人」という言葉が流行りました。これは、投資や投機によって1億円を超える利益を得た人のことを指しており、端的にいえば「お金持ち」「成金」ということです。ビットコイン価格が急激に上昇したこともあり、2017年の上半期以前に仮想通貨を購入していた人は、ただ購入した通貨をホールドしているだけで利益を得たと考えられます。

たとえば、2017年1月時点で10万円程度だったビットコインは、12月には一時220万円を超えるに至りました。仮に100万円持っていれば、2,000万円以上の資産に変貌していたわけです。さらに、すさまじい価格変化を見せた通貨も複数あります。その一つが、2018年3月1日現在で時価総額3位のリップルです。

2017年1月時点で1XRP(リップル)が0.7円ほどだったのですが、同年12月末時点で250円を突破しています。1月時点で100万円ほど購入したとすると、年末には3億円以上の価値になっていた計算になります。こういった状況下もあいまって「億り人」になった投資家が多数出現したと考えられます。その一方、年明けに現実化したのが納税という義務でした。これまで確定申告に縁のなかった投資家も、いきなり高額の納税義務を課せられることを知ったのです。

雑所得20万円超で確定申告が必須

2017年9月になって、国税庁がビットコイン取引に関わる課税について見解を出しました。それによると、ビットコインを使用することで生じた利益は、原則として雑所得に分類され所得税の課税対象となります。ここでポイントとなるのは、「ビットコインを使用することで生じた利益」ということです。

もし、ビットコインを他の仮想通貨(アルトコインと総称します)に換えて利益になったとしても、課税対象となるということです。つまり、ビットコインを売却して円にしたときだけでなく、仮想通貨同士の取引由来の利益についても納税義務が生じます。

しかも、給与所得者の場合は20万円以上の所得が生じた場合、確定申告の義務が生じます。一般的に会社員の場合は会社が税金の計算をしてくれているため、「確定申告をしたことがない」「確定申告の必要性を知らない」という人も多いかもしれません。しかし、そんな人でも、仮想通貨で利益を得たことで申告しなければいけなくなったのです。

最大55%の所得税+住民税

雑所得の場合は総合課税となります。総合課税は、給与所得や事業所得など他の所得と合算され、その合算された所得に対して所得税・住民税が算出される仕組みです。所得金額に応じて、所得税の税率は5~45%、住民税の税率は一律10%となります。特に、課税対象の所得金額が4,000万円を超えると、合計の税率は何と55%です。

たとえば、仮想通貨取引の利益とその他の所得を足して1億円だとすると、所得税は1億円(課税所得)×45%(所得税率)-479万6,000円(控除額)=4,020万4,000円です。住民税は10%なので1,000万円となり、合計で5,020万4,000円が納税金額になります。所得税と住民税を払った後には約5,000万円しか残らないのです。

それでも「5,000万円も残るなら十分だ」と考える人もいるかもしれません。しかし、相場環境の激動によって、税金の支払い前に利益を失ってしまった「元億り人」は、破産の危機に瀕することになります。実際に2018年に入ってから仮想通貨市場は暴落しており、3月1日時点でビットコインは110万円程度で推移しています。

2017年に巨額の利益を出し、その利益を元手にさらなる仮想通貨投資をした投資家が最も危険です。市場の暴落によって、税金を支払うだけの現金が手元から失われている可能性が大きいためです。税金を支払えないとなると、延滞税や財産の差し押さえなど、大きな代償を支払うことになりかねません。仮想通貨というと、その価格変動の大きさやセキュリティの甘さばかりがリスクとして挙げられます。しかし、巨額の利益の裏には想像以上の税金も投資家にのしかかるリスクであることを覚えておく必要があるのです。

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