会社員なら有効活用したい!「教育訓練給付制度」で人気資格をとろう

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日本は高齢になっても働き続ける「人生100年時代」を迎えようとしています。一生涯、活躍し続けるにはキャリアアップがカギといわれますが、「教育訓練給付制度」を活用すれば資格取得にかかるコストを大幅に抑えることが可能です。そこで今回は、教育訓練給付制度とは「どんなスキームなのか」「実際にどんな資格がとれるのか」「利用時の注意点」などを解説します。

MBA、宅地建物取引士、社会保険労務士、税理士、FP……幅広く使える制度

「教育訓練給付制度」は、「会社勤めをしている」「失業中」といった人のキャリアアップを支援してくれる制度です。厚生労働大臣が指定する講座の受講費用の一部を国からサポートしてもらえるため、国家資格を含む幅広い資格講座に利用することができます。例えばMBAや宅地建物取引士、社会保険労務士、税理士、ファイナンシャルプランナーなどの取得に役立てることが可能です。

教育訓練給付制度には3つのコースがある

教育訓練給付制度には「一般」「特定一般」「専門実践」という3つのコースがあり、対象の資格や支給率も大きく変わってきます。そのため教育訓練給付制度を使う前に、3つのコースのうちどれが自分に合うかを見極めることが大切です。

3つのコースと支給率などの違い

・①一般教育訓練給付(支給率20%)
以前からある制度で幅広い資格に使えるのが特徴です。仮にファイナンシャルプランナーの講座を受講し6万4,000円の費用が発生した場合、「6万4,000円×20%」で1万2,800円が支給されます。

・②特定一般教育訓練給付(支給率40%)
一般教育訓練給付が運用された後に拡充された制度です。社会的ニーズの高い国家資格やキャリアアップ効果の高いITスキルなど、計150講座(2019年10月1日新設時)を対象にしています。

・③専門実践教育訓練給付(支給率50%)
こちらも後に拡充された制度で、中長期のキャリアアップにつながる資格を対象にしています。その中身を見ると、取得に要する期間と費用がかかる資格が多い印象です。支給額の上限は年間40万円、支給期間は原則2年(最大4年)となっています。さらに受講修了後1年以内に一般被保険者などとして雇用された場合は、支給率70%(年間上限56万円)までアップします。

教育訓練給付制度を使うための条件とは

3つの教育訓練給付制度に共通する利用条件をチェックしてみましょう。冒頭で解説したように「会社員」「失業中の人」のどちらでも利用可能です。しかし初めて利用する場合と2回目以降利用する場合とでは、利用条件が異なるため注意しましょう。

初めて教育訓練給付制度を利用する場合

・会社員
正社員・契約社員・パートなど契約形態を問わないものの、1年以上働いている(雇用保険に加入している)場合が対象となります。(ただし専門実践教育訓練給付だけは雇用保険加入期間が2年以上)

・失業中の人
会社員同様に1年以上雇用保険に加入しており、仕事を辞めてから1年以内の人が対象です。(ただし専門実践教育訓練給付だけは雇用保険加入期間が2年以上)

なお両者に共通しますが、教育訓練給付制度を2回目以降利用する場合は、以下の2つの条件を満たしていないと利用ができないので注意しましょう。

2回目以降教育訓練給付制度を利用する場合

・雇用保険加入期間が前回受講開始日より3年以上経っていること
・前回の支給決定日から3年以上経っていること

自分が支給要件を満たしているかは、ハローワークへ支給要件照会を行うと正しい情報が確認できます。

教育訓練給付制度を実際に使ったときの6ステップ

教育訓練給制度は、申請者がいったん受講費用を払った後に申請を行うことで支給されることが特徴です。なお申請から決定までの窓口は、住所のあるエリアを管轄するハローワークになります。大きな流れは以下の通りです。

1. 厚生労働大臣が指定する講座の申請手続きをする
2. 受給資格をハローワークに確認する(※)
3. 講座の受講をスタートする
4. 講座から修了証明書をもらう
5. ハローワークで支給申請の手続きを行う
6. 受講費用の一部が支払われる
※ステップ2は、特定一般教育訓練、専門実践教育訓練の場合のみ必要です。

この流れに沿って講座受講をしないと、給付が受けられない場合もあります。不安な人は、住所を管轄するハローワークでレクチャーを受けてから始めるのがよいでしょう。

「教育訓練給付制度」利用時の注意点

教育訓練給付制度の主な注意点は3つあります。

・厚生労働大臣が指定する講座を受けること
・給付額が4,000円を超えないと対象にならないこと
・受講開始前1ヵ月前までにキャリアコンサルティングやジョブ・カードの提出などの手続きをハローワークで終わらせること(専門実践教育訓練のみ)

1つ目は「厚生労働大臣が指定する講座を受けること」です。指定されてない講座を受けても対象にはなりません。利用しようとしている講座が厚生労働大臣に指定されているかどうかは、厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」を利用すれば確認できます。

2つ目の注意点は、「給付額が4,000円を超えないと対象にならないこと」です。

最後は専門実践教育訓練のみですが「受講開始前1ヵ月前までにキャリアコンサルティングやジョブ・カードの提出などの手続きをハローワークで終わらせること」が必須になります。コロナ禍で雇用環境が不安定な状況では、収入激減や失業などで頭を悩ませている人も少なくありません。何かあったときに助けてくれるのは資格やスキルです。

教育訓練給付制度が気になる人は「勉強しておけばよかった」と後悔しないよう、自分の支給条件を確認したうえでこの機会に行動しておくとよいでしょう。

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