不動産投資の入居者の募集はどうやるの?入居者募集と媒介契約の流れについて

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不動産投資によって収益をあげるには、どんなに優れた物件であっても賃貸契約を結び、賃料を支払ってくれる入居者の存在が不可欠ですが、入居者の募集はどのような流れで行われているのかご存知でしょうか?

入居者の募集は個人で探すことも可能ですが、より広い範囲で入居者を探すためと賃貸借契約を結ぶ際の重要事項説明に「宅地建物取引士」が必要になることから不動産仲介会社などへ依頼することが一般的です。

その際の仲介依頼は「代理」や「媒介」などさまざまな種類があり、また入居者が見つかっても安易に賃貸借契約を結んでしまうと後々トラブルに繋がる可能性があります。こうした賃貸借に関するトラブルをできる限り避けるためには入居の可否を判断する「入居者審査」が重要となります。

本記事は、不動産投資を行う際に必須の仲介契約の仕組みと入居者審査について解説していきます。

入居者募集のしくみ

投資用物件を取得して入居者を探す場合、オーナー自身で入居者を探すこともできますが、個人のネットワークでは広告できる範囲がどうしても狭くなってしまいます。そこで不動産仲介会社に依頼して入居者を探すことになります。

不動産仲介会社は、仲介等の依頼を受けた賃貸物件の情報を業者間の情報交換用データベースであるレインズ(REINS)に登録することになります。

各不動産仲介会社はレインズに登録された物件情報をもとに、入居者を紹介することができるようになるため、成約のチャンスが増加します。

賃貸仲介の4つの契約形態について

不動産仲介会社に入居者の仲介を依頼する際、どのような役割を負ってもらうのかにより、主に媒介契約、代理契約、代理および管理委託契約、転貸借契約(サブリース)といった4つの契約形態をとることができます。入居者の仲介を円滑にすすめるため、それぞれの契約形態の仕組みと特徴を把握しておきましょう。

媒介契約の仕組みと特徴

媒介契約は不動産仲介会社に入居者の仲介のみを依頼する契約となります。数多くの不動産仲介会社からの提案を受けることができるメリットがありますが、自身で入居審査を行わねばならないほか、賃貸借契約時にも立ち会う必要があるためオーナーの負担が大きく、特に投資物件の数が増えた場合は対応が負担となるデメリットがあります。

代理契約の仕組みと特徴

代理契約は不動産仲介会社がオーナーの代理として募集から入居審査・賃貸借契約を依頼することができ、オーナーの立会が基本的に不要となるため、事務負担が小さいというメリットがあります。

その反面、代理契約を結んだ不動産仲介会社を介してしか入居者を見つけることができないため、代理契約を結ぶ不動産仲介会社の力量が低いと、入居者を得るまでに時間がかかってしまう可能性があるため、代理契約で仲介を行う際は相手先を厳選する必要があります。

代理および賃貸管理委託契約の仕組みと特徴

媒介契約と代理契約では入居者を募集し賃貸借契約を結ぶまでの対応となるため、賃貸経営をスタートした後はサポートを得ることができず、オーナー自身で賃貸管理と入居者への対応を行うことになります。

賃貸管理は主に以下のような業務を行います。
・賃料の集金と滞納者への督促
・設備に関するクレームなど入居者のトラブル対応
・賃貸借契約の更新対応
・退去時の原状復帰と敷金の精算
・物件や設備の修繕手配

本業を別で持っているオーナーの場合、状況によっては管理対応を迅速に行うことができず、入居者に不便を強いてしまうかもしれません。

不動産仲介会社と代理契約および賃貸管理委託契約をあわせて結ぶことで不動産投資のほとんどの業務を任せることができるため、オーナーの負担減少や入居者の満足度を高めてくれることが期待できます。

転貸借契約(サブリース)の仕組みと特徴

通常、不動産投資ではオーナーと入居者が賃貸借契約を結びますが、サブリースでは不動産仲介会社などと転貸借契約を結ぶ契約形態となります。

転貸借契約はオーナーから転貸人が物件を借受けて第三者に又貸しする仕組みで、オーナーは転貸人である不動産仲介会社などから賃料を受け取ることになります。このため、賃料滞納のリスクが低く、また物件が空室であっても賃料を受け取ることができるため、空き家リスクを減らすことができキャッシュフローを安定化させることができます。

又貸しという仕組み上、オーナーが受け取る賃料は相場よりもやや低めとなってしまうデメリットがあります。しかし、アパートローンを利用しており返済のためキャッシュフローの安定性を重視する場合は検討してみるとよいでしょう。

賃貸トラブルに巻き込まれないためには入居者審査が重要

不動産投資では入居者が決まらないと賃料収入が得られず、ローンの返済や物件の維持コストのみがかさんでいくことになるため、一刻も早く入居者を決めたいところです。

しかし、入居希望者が現れたからといって直ちに賃貸借契約を結んでしまうと、後々以下のような賃貸トラブルを招いてしまう恐れがあります。

・賃料の滞納

賃料が得られないうえ物件も占有されているため賃貸経営が成り立たなくなってしまうため、賃料の滞納は不動産投資における深刻なリスクのひとつといえます。

賃料の滞納が短期間で解消されれば良いのですが、長期化した場合は賃料の督促や連帯保証人への賃料請求。さらに物件の明け渡し請求が必要となるなどオーナーの負担も大きくなってしまいます。

また、賃料の督促を行う際に脅迫や深夜の電話・訪問や鍵の付け替えなどの違法行為を行うと逆に訴訟を起こされオーナー側が慰謝料を支払う事態に陥ることもあり得ます。

・残置物に関するトラブル

入居者は退去時に物件を入居時の状態に戻す「原状回復」の義務がありますが、入居者が失踪した場合などで正規の退去手続きが採られなかった場合は、物件に前の入居者の残した家具・家電などの「残置物」が生じる恐れがあります。

本来、残置物は入居者が処分していく必要がありますが、残置物をそのままにしていては新たな入居者を迎えることができないため、オーナーが残置物を処分しかかった費用を前の入居者に請求することとなりますが、状況によっては費用を回収できない恐れもあります。

また、残置物を処分せずに設備の一部として再利用した場合はオーナーに残置物の所有権が移ることになりますが、これが新たなトラブルを招く恐れがあります。

投資用物件に最初から備え付けられているエアコンや照明器具などの初期設備は、オーナーが修繕・管理を行い性能を維持する義務がありますが、残置物を再利用することで新たに加わった家具・家電についてはその範囲に含まれませんが、入居者側から見れば入居当初から置いてあったものであり所有権はオーナーが有しているため修理費用を負担して貰いたいと考えるため、残置物が故障した際は費用負担の取り決めを明確化していないと新たな入居者とトラブルに陥ってしまうかもしれません。

こうしたトラブルを前もって防ぐためには「入居者審査」が有効といえますが、入居者や連帯保証人の賃料の支払い能力などの数値上の審査だけでなく、面談などで人となりを把握できるようにするとより効果的といえます。

入居者募集の仕組みを把握して円滑な賃貸経営を

不動産投資では入居者を以下に獲得するかが重要なテーマとなります。効率的に入居者を募集するには不動産仲介会社などを利用することになりますが、仲介を依頼する際の契約形態には媒介契約や代理契約といった種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。入居者を迅速に見つけるために募集と仲介の仕組みについて把握し、不動産仲介会社などと上手に付き合えるようにしておきましょう。

また、入居希望者が現れた場合もすぐに賃貸借契約を結んでしまうと賃料の滞納や残置物の発生などで賃貸経営の継続を危うくしてしまうこともあります。

こうしたトラブルを避けるためにも入居者審査が重要です。支払い能力などの数値上の審査だけでなく遵法意識などの人となりも確認したうえで、円滑な賃貸経営が行えるようにすることをおすすめします。

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