サブリース問題を規制する法律スタート マンション投資はどう変わる?

(画像=sondem/Shutterstock.com)

2020年3月、マンションやアパートなどの賃貸住宅のサブリース契約に、初めて法規制をかける「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案(以下、サブリース規制の法律)」を国が閣議決定しました。この法律がはじまることで、不動産投資やマンション投資はどう変わるのでしょうか。不動産投資ビギナーでもスムーズに理解できるよう、分かりやすく解説します。

サブリース契約に関わるトラブルが続発し社会問題に

サブリース契約とは、賃貸住宅をオーナーからサブリース会社が借り上げ入居者に転貸(また貸し)する仕組みです。オーナー側からすると、空室・満室に関わらず安定的な賃料収入を得られるメリットがあります。サブリース契約そのものに問題はありませんが、一部の大手アパートメーカーやシェアハウス業者などが約束していた賃料を払わないといったトラブルが多発、裁判に発展するケースもありました。

この社会問題を解決するために、国は2020年3月、サブリース規制の法律を閣議決定しました。日経新聞(2020年3月6日付)によると、サブリース規制の法律が国会で成立すれば「サブリース関連の規制は年末か来年初めにも施行される」としています。

「サブリース規制の法律」の3つのポイント

サブリース規制の法律の具体的な内容を、以下の3つの観点から確認していきましょう。

・オーナーに嘘をつかない、故意に隠しごとをしない
・重要事項説明などの義務づけ
・賃貸住宅管理業者を登録制に

オーナーに嘘をつかない、故意に隠しごとをしない

このポイントは「サブリース規制の法律」の中核となる部分です。具体的に、法律案には「勧誘時に故意に事実を告げない、または実際と違う内容を告げるなど不当な行為を禁止する」という内容が盛り込まれています。一般的にサブリース契約の内容は、たとえ20年保証や30年保証をうたっていても、賃料を「2年ごとに見直し」または「当初10年固定それ以降2年ごとに見直し」といったケースが少なくありません。

契約時に、この部分をあいまいに説明する(あるいは全く触れない)ことで、オーナーは「何十年も決まった賃料が入ってくる」と勘違いしやすくなります。このような誤解が起きないよう、「法的な事実を告げない」「事実と違う内容を告げる」といったことを禁じる姿勢を鮮明にしたのが、サブリース規制の法律なのです。

重要事項説明などの義務づけ

通常の賃貸借契約と比較すると分かりやすいでしょう。オーナーと入居者が通常の賃貸借契約を結ぶときは、以下のような内容が宅地建物取引業法で定められています。

・誰が:仲介する不動産業者の宅建士
・いつ:売買契約を結ぶ前
・どのように:入居予定者に対して原則口頭で説明

サブリース契約(サブリース業者とオーナーの賃貸借契約)では、「誰が」「いつ」「どのように」という部分が抜け落ちていたため、トラブルが起こりやすい環境となっていました。そのため今回の「サブリース規制の法律」では、賃貸借契約前の重要事項説明が義務づけられます。これにより「賃料の減額リスクを伝えない」などの行為が禁止されます。

賃貸住宅管理業者を登録制に

サブリースに係わる賃貸住宅管理業者については、これまで登録制度がありませんでした。今後、賃貸住宅管理業者を国土交通大臣の登録制にすることで、国が管理・規制をしやすい環境の整備が期待されます。

「サブリース規制の法律」はワンルームオーナーにプラス材料

「サブリース規制の法律」によって、不動産投資のオーナーがさらに安心して経営できる環境が期待できるでしょう。国土交通省の記者発表では「サブリース規制の法律」ができた背景として、「単身者増加を背景にインフラとしてますます重要になる」と述べています。大都市ではワンルームマンションが単身者向けの住宅の中心的な役割を担っています。

そのため今回の「サブリース規制の法律」は、ワンルームマンションのオーナーにとって経営上の大きなプラス材料といえるでしょう。

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