不動産業界の革命児といわれたWeWorkやOYOで何が起きているのか?

(画像=NESPIX/Shutterstock.com)

WeWork(ウィーワーク)やOYO(オヨ)は、いずれもソフトバンクグループが出資している外資系ベンチャー企業です。両社の経営状況がマスメディアを騒がせていることから「何が起きているのか」という疑問を持っている人も多いかもしれません。いずれも日本進出を果たしている企業かつ両社の動向が日本国内の投資家も気になるのではないでしょうか。

そこで本記事ではWeWorkとOYOで起きていることと今後の見通しについて解説します。

WeWorkとOYOの騒動についておさらい

WeWorkはアメリカ発のコワーキングスペース事業を行っています。一方OYOはインド発のホテルや賃貸不動産業を手がける企業です。一見すると両社ともに不動産関連ということ以外は特段の共通点がないように見えます。しかし両社の大きな共通点はソフトバンクグループが資本参加をしていることです。厳密にはソフトバンク傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドからの出資となっています。

WeWorkにはすでに約1兆円以上、OYOには他の機関投資家からの出資と合わせると合計1,600億円以上の出資といずれも巨額です。これだけの巨額出資を受けている両社ですが、業績や事業そのものの評判が芳しくなく苦戦を強いられています。WeWorkについては米株式市場で2019年9月にIPOを目指していました。

しかし「それまでの企業価値評価が高すぎる」「経営のずさんさ」などが指摘され、結局同年9月30日にIPOの申請撤回にいたります。依然として上場意欲はあるものの時期は未定です。OYOについては賃貸住宅やホテルの事業で日本市場に参入するも取引条件の悪さや管理の問題などによって物議をかもしており、2019年12月にはヤフーとの合弁も解消となっています。

WeWork、OYOに共通する問題点

WeworkとOYOは、いずれもソフトバンク・ビジョン・ファンドから巨額の資金が投じられているため、「両社の経営リスクがそのままソフトバンクグループの経営リスクにつながるのではないか」という懸念もあります。さらに同ファンドは他にも配車アプリ大手のウーバーにも出資をしたものの投資効果の結果が出ていません。

ソフトバンクグループの2019年7~9月期決算はWeWorkやOYOでの損失も含めては約7,000億円もの赤字でした。企業が出資をした結果が伴わなかっただけであれば、それほど珍しいことではありません。しかし両社の場合は赤字経営であるにもかかわらず企業価値が過大評価され、そのまま「引くに引けなくなった」というのが問題の本質です。

2020年の段階ですべての結果が出ているわけではないので現段階で評価をすることはできませんが、前途は多難でしょう。

今後WeWorkとOYOはどこへ行く?

WeWorkとOYOの両社ともに赤字体質から脱却する抜本的な経営のスリム化やビジネスモデルの再構築が求められますが、現段階では有効策が打ち出せていない状況です。つまりこのままの状況が続くと両社ともに持たないということになります。「有望なベンチャー企業に投資をして大きく育てる」というビジネスモデルは普遍的なものです。

しかし投資会社同士の競争もあるため、赤字しか計上したことがないようなスタートアップ企業にも多額の出資が集まってしまうことにも問題があるといえるでしょう。

WeWorkとOYOの問題から不動産投資家が学べること

どちらも不動産関連企業のため、不動動産投資家にとってはまったく別の世界の出来事というわけではありません。WeWorkは既存の不動産を借り、そのスペースを近未来的なコワーキングスペースとして貸し出すという転貸ビジネス。一方のOYOも既存の賃貸物件やホテルなどを転貸するビジネスです。いずれも日本市場で苦戦しているわけですが、その原因として「オーナーとの信頼関係不足」が挙げられます。

賃貸不動産ビジネスには、物件オーナー(不動産投資家)と入居者(利用者)、不動産会社という3者の信頼関係が成り立っていることが極めて重要です。すでに不動産投資の世界には信頼関係が成り立っているため、延長線上に不動産投資家の成功があります。これらのベンチャー企業が苦戦していることから学べるのは、「不動産投資というビジネスモデルがいかに完成されたものであるか」ということです。
また成功するためには不動産投資の仕組みや関係性を利用するのが最も確実であるともいえるでしょう。

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