賃貸マンションオーナーの常識シリーズ――築年数と家賃の関係 経年劣化ではなく“経年優化”で家賃や資産価値を維持

(写真=kan_chana/Shutterstock.com)

賃貸住宅経営は築年数の経過とともに家賃が低下したり、空室率が高くなったりする傾向ですが、投資物件のエリアや維持管理の仕方などによって大きく異なってきます。物件選択にあたって、より将来性の高いエリアで物件を見つけ、しっかりと維持管理していけば、経年劣化ではなく“経年優化”を実現、賃料や資産価値の維持向上が可能になるかもしれません。

築年数が長くなれば賃料が下がる可能性はあるが

住宅は新築時からの経過年数が長くなってくれば、外観が古くなって設備も老朽化していきます。その分、資産価値が下がり、賃貸住宅の場合には家賃の低下が避けられないものです。一般的には、年率にすれば「築年数1年で1%程度賃料は低下する」とみる投資家や、不動産関係者が多いのではないでしょうか。

例えば新築時には10万円の家賃で入居者を確保できたとしても10年後9万円、20年後8万円、30年後7万円と下がってしまう可能性はあるわけです。リクルート住まいカンパニーの調査によると、JR中央線中野駅のマンション(2DK/1LDK)の家賃は、新築は約10万8,800円ですが、築1~3年では約10万5,900円に下がり、築20年を超えると約9万7,800円になっているのです。

物件のあるエリアによっては下がらないことも

経年で賃料が低下することはすべての物件にあてはまるわけではなく、例外も少なくありません。例えば人気エリアで多くの人が住みたがる場所であれば、賃料が下がるどころか上がることもあります。人気が高いエリアでは地価も高く、新築の賃貸住宅の供給が可能な土地がなかなか出てきません。そのため需要と供給のバランスがタイトになって、むしろ賃料相場が上がることもあるのです。

また以前はさほど人気の高いエリアではなかったものの、鉄道の新設・新駅が開業したり駅前の再開発が急速に進行したりして人気が高まるエリアもあります。さらに、マンションなどの不動産の資産価値が高まり、賃料も上昇する可能性があるのです。そうしたエリアであれば、10年前に取得した賃貸マンションの入居者が退去して、次の入居者を募集するときの家賃を10年前の家賃より高くすることもできるのです。

将来性のあるエリアに取得しておけば、それだけ資産価値を維持しやすく高い利回りを維持できるわけです。

定期的な維持管理で資産価値や賃料を維持

維持管理状態などによって家賃は大きく変化するということです。区分所有マンションの場合、まずはマンション全体の維持管理状況をしっかりと確認しておく必要があります。外壁やエントランスホール、エレベーター、外廊下などの共用部分に関してマンション管理組合でキチンと長期修繕計画を立てることが必要です。

また必要な資金を十分に積み立て、新築時の状態をできるだけ長く維持できるようになっているかどうかを確認する必要があります。もちろん区分所有マンションではなく1棟丸ごと取得する場合には、計画的な修繕計画を立てている物件を取得するのが安心です。同時に各居室の専有部に関しては、入居者の退去時にハウスクリーニングを入れてきれいにしましょう。

一定年数が経過すれば「キッチンや水回りの設備を入れ換える」といった更新も必要になってきます。最近はリフォーム技術が向上しており、それなりの予算をかければ室内は新築時に近い状態に戻すことができます。こうした外観や共用部を新築に近い状態に保ち、専有部も定期的に内装や設備を更新していけば、家賃の低下を最小限に抑えることが可能です。

しっかりと物件を管理していけば、“経年優化”の実現もできるため、資産価値を守ることが期待できるでしょう。

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