物件オーナーのための損害保険の見直し

(写真=Eakachai Leesin/Shutterstock.com)

不動産オーナーとして備えておかなくてはならないものに、損害保険があります。火災はもちろん、地球温暖化による風水害、そして何より怖いのが地震です。

地震は、あらゆる物を破壊します。地震リスクの高い日本では、当然保険料は安くありません。しかし、いずれ必ず起こると言われている地震に対して、無防備でいるわけにはいきません。今加入している損害保険を見直せば、場合によってはコストを削減できることもあります。事例を交えながら、そのコツを見ていきましょう。

損害保険の商品改定

かつては物件購入時に損害保険を一括で契約し、超長期で加入するケースが一般的でした。しかし、現在は最長でも10年で契約を更新する必要があります。補償内容も多岐にわたり、慎重に取捨選択することが重要になりました。損害保険では、地震保険に加入するかどうかで保険料が大きく変わります(全室事業用では不可)。

最近の気象変動の激しさが、建物を傷めるケースが増えています。また、水害や風害なども年々増加しています。

これらを踏まえて、各種損害保険では保険料引き上げなどの改定が頻繁に行われています。物件オーナーはいち早くその情報を入手し、場合によっては満期を待たず、新たな商品へ乗り換える必要があります。

物件オーナーのニーズ

建物の構造物の中で、最初にトラブルとなりやすのが水回りです。建物の老朽化が進み、それによって水回りの保守メンテナンスが必要となるケースが増えています。排水管から水漏れが起きると、その箇所だけでなく、場合によっては建物の広範囲に被害が及ぶ恐れがあります。

そのような状況下でも、オーナー側としては「トラブルがあってもできるだけ出費は抑えたい」というのが本音でしょう。

トラブルが発生した時点でできるだけ被害を早期に食い止めることはもちろんですが、保険でカバーできる範囲を再確認しておくことも重要です。どの保険商品を選んでも補償範囲は変わらないと考えがちですが、事故原因の調査費が保障されるか否かなど、細かい保障内容は異なります。

一棟物オーナーの損害保険の注意点

たとえば、水道管の凍結による破裂や、老朽化が進んだ給排水設備からの漏水などで、住居が水浸しになるといったケースでは、根本的原因を探るための調査費が出ないことがあります。

また、1階が住居ではなくテナントが入居しているケースで、建物が原因でそのお客様などの第三者がけがをした場合は、賠償責任を負います。また、諸々の損害によって空室リスクが発生した場合の家賃保証、さらに高齢入居者の孤独死のための保険なども準備しておく必要があります。

日本の現状を考えると、特に地震保険は必須と考えるべきでしょう。オーナーからすると保険料の高さが気になるところですが、発生した際の経済損失を考えると加入は必須でしょう。

地震保険の保険金額は火災保険の1/2までで、建物の補償額は最大5,000万円、家財は1,000万円までです。この金額では、建物の再建は難しいケースが多いでしょう。なお、地震が原因で火災が発生したときは火災保険では補償されず、地震保険でしかカバーされないので注意が必要です。

見直しのタイミング

地震保険は、定期的に料率の見直しが行われます。それは地域によって変わり、地震発生確率が高いところは、料率が高くなります。直近では、2015年に全国平均で5.1%上がり、2017年1月以降の火災保険契約から適用されました。料率が下がった地域もありましたが、このような料率改定が行われるのを待たずに、保険料率の低い期間に見直しを行うのも一手です。

従来の住宅総合保険などは補償内容が一律でしたが、現在は内容も保険料も保険会社によって異なります。したがって相見積りを取り、物件に最も適した保険会社と保険商品を選択することが重要です。

2021年には、3回目となる地震保険の保険料改定が予定されています。これをしっかりフォローして、火災保険と併せて最良のタイミングで見直しをしたいものです。

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