「東京一極集中」で不動産投資はどう変わる?

(画像=Byjeng/Shutterstock.com)

東京への人口流入が続いています。内閣府の調査でも、「地方は過疎化が進行し、都心のみ人口密集が上がっていく」という将来像が描かれているため、今後、東京一極集中を避けることは難しい事態であることは明白です。このような事態において、不動産投資にもさまざまな影響が考えられます。本稿では東京一極集中と不動産投資の関係について説明します。

留まるところを知らない東京への人口一極集中

地域に転入する人の数が転出する人の数を上回ることを転入超過と呼びます。東京の場合、この転入超過数は2018年度で13万9,868人です。転入超過そのものは23年連続で、留まるところを知りません。地方の過疎化を促進させる人口の一極集中に終止符を打つため、政府も対策を立ててはいるものの、一向に成果が出ていないのが現状です。

大きく変化する国内の人口図

東京一極集中の原因の一つに国内総人口の減少が挙げられます。総務省のデータによると日本の総人口は、2004年に1億2,784万人でピークに達し、2050年には9,515万人と1億人を切ります。また、それに加えて2050年の高齢化率は39.6%であり、人口比に対して労働人口はさらに目減りしてゆく計算になっているのです。

地域の人口が減って働く人が少なくなれば、当然その地域は次第に過疎化していきます。過疎化した地域では仕事がないため、若い人は仕事を求めて大都市へと移住を開始することになります。すると、地方はますます過疎化し、東京には人が流れ込んでいくのです。今後は、外国人労働者の増加なども予想されますが、それであっても彼らの多くがやはり東京をはじめとする大都市圏へ移住することになるでしょう。

東京一極集中と不動産投資

東京一極集中と不動産投資の関係については、どのように考えれば良いでしょうか。上述したように、地方の過疎化と東京の人口流入は反比例するかたちになります。その理由の一つに就職先が挙げられます。仕事を求めて東京へと人が集まるのですから、たとえ東京や首都圏といえども、仕事のない地域、少ない地域などは過疎化リスクが生じると考えるべきでしょう。

もちろん、「都心で仕事をして郊外に一軒家を構える」というライフスタイルもあることは否めません。ただし、「郊外の物件に投資したい」と考える際には、昭和・平成初期のライフスタイルとは異なり、借り手の多くは勤め先になるべく近く、休日などは都心でショッピングなどを楽しみたいと考えていることも考慮に入れる必要があるでしょう。

考慮しておきたい顧客層の変化

東京一極集中とは、東京に「ヒト・モノ・カネ」が集まることだともいえます。モノやカネは、仕事に結びつきやすいですが、ヒトは時代によって変化します。とくに少子高齢化を考えると、現在過疎化している場所であっても、今後はその地域がシニア層向けの住宅になるような変化なども可能性としては否定できません。

また、もう1点外国人層の増加も考慮に入れておきたいところです。外国人は、それぞれの出身国などでコミュニティを作りやすい傾向があり、従来の日本人的な地域観にとらわれません。たとえば、少々過疎化しつつある地域であっても、出身国の人々が集ってコミュニティができてくれば、そこに自然と需要も発生することも考えられるのです。

不動産投資家にとっては追い風に

もちろん、従来のターゲット層は変わらず良質の顧客として狙っていきたいところです。いずれにせよ、東京一極集中をはじめとする首都圏や大都市圏への人口流入は不動産投資家にとっては一つのチャンスです。この追い風をどう上手に活用するかが、今後の不動産投資の要となることは間違いないといえそうです。

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