不動産投資と個人年金保険は似ている?重大な2つの相違点

(写真=Watchara Ritjan/Shutterstock.com)

不動産投資は、その特徴から年金にたとえられることがあります。特に、私的年金である個人年金保険との類似性語られるケースがしばしばあります。しかし、不動産投資には個人年金とは異なる2つのメリットがあります。今回は、個人年金保険と比較しながら不動産投資のメリット、そして注意点について説明しましょう。

不動産投資も個人年金保険も「自分年金」になる

不動産投資のメリットの一つは、老後の「自分年金」になることです。総務省統計局の家計調査報告によると、2017年度の高齢無職の夫婦世帯では毎月5万円以上も赤字になるということです。年金収入があったとしても、それだけでは生活費をまかなえない家庭が多いことを物語っています。そのため、公的年金に加えて自分で年金のような収入源を確保することが重要といえるでしょう。

その点、不動産投資はそうした収入源の一つとしてうってつけです。自分の所有する不動産という資産が、継続的に家賃収入を生んでくれます。手間のかかる管理業務を不動産管理会社に委託してしまえば、働かなくても収入を手にできるのです。年を取ると、認知能力や体力が衰えますから満足に働けなくなるかもしれません。

それでも、国民年金ないし厚生年金に加えて家賃収入を得られるというのは、老後の安心感を大きく高めてくれることでしょう。ただし、自分年金のような役割を果たしてくれそうな収入源は、決して不動産投資だけではありません。一つ考えられるのは、老後に年金を受け取れる貯蓄型の保険、すなわち「個人年金保険」です。

契約による保険料を支払い、据置期間満了の後、3種類の方法で個人年金を受け取れる商品となります。
・終身年金タイプ(被保険者が死亡するまで一生涯年金が支払われるタイプ)
・確定年金タイプ(決められた期間、個人年金が受け取れるタイプ)
・有期年金タイプ(決められた期間、個人年金が受け取れるタイプ/被保険者が亡くなった後は個人年金の受け取りは不可)

一定期間にわたって年金を受け取れることから、不動産投資と同じように自分年金的な機能を担えるでしょう。

個人年金保険と比較した不動産投資の2つのメリット

不動産投資と個人年金保険を比較してみると、不動産投資には「家賃収入の継続性」「不動産の資産性」という2つのメリットがあります。家賃収入の継続性とは、需要がある限り家賃収入が途切れないことです。当然ながら、個人年金保険は一定の年齢にならないとお金を受け取れず、それまでは保険料を払い続ける必要があります。

中途解約した場合は、支払った保険料より受け取れるお金が少ないという「元本割れ」の可能性もあります。それに対して、家賃収入は物件を所有している限り受け取ることができます。そのため、個人年金保険のように「60歳から受給開始」など年齢は関係ありません。入居率次第で収入が上下することはありますが、入居者がゼロにならなければ継続して家賃収入を得られます。

個人年金保険だと、長生きすればするほどお金の余裕がなくなります。不動産投資では、そのようなことはありません。収入の安定性という面で、個人年金保険より優位に立つことは明らかでしょう。また、不動産の「資産」という側面も不動産投資のメリットとなります。現金が必要になれば、売却して現金化することができます。

不動産の場合は、もちろん買い手が現れなければ早期に売却することはできませんが、それでも土地や建物を他人に売ってまとまった現金を手にできます。土地の価値が上がっていれば、売却益を得ることも可能です。万が一家族を残して自分が死んでも、不動産という資産が残っていれば安心できるのではないでしょうか。

不動産投資には行動と勉強が必要

ただし、不動産投資で注意しなければいけないポイントもあります。それは、受け身の姿勢では収益を生みづらいということです。個人年金保険では、年金のプランを選んで契約を締結し、お金を払い込むだけです。その後の運用方法を考える必要もなければ、保険会社と密にコミュニケーションを取る必要もありません。要するに、とても楽なのです。

それに対して不動産投資は、不動産会社の選択や購入する不動産の選択、融資先の選択や融資金額の計算、経営方針の意思決定などいろいろと作業や考えることが発生します。不動産の購入後も、管理会社とのコミュニケーションや税金の計算(あるいは税理士とのコミュニケーション)など、毎年やらなければいけないことはなくなりません。

不動産投資をするのであれば、不動産や税金、法律など勉強が必要です。そして、情報収集や人脈形成のための行動力も求められます。いわば一つの「事業」として、責任を持って取り組める人が不動産投資には向いているのです。

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