不動産投資で目指せ月収20万円+資産8000万円!達成までの戦略と準備とは?

(写真=Sergey Nivens/Shutterstock.com)

不動産投資を始めるに当たって、どんな目標を設定しているでしょうか。不動産投資に期待することには個人差があってしかるべきですが、明確な目標がないと意思決定の軸がぶれて判断を誤りがちです。そこで今回は、収入額や資産額のような分かりやすい目標を仮に立ててみて、その達成のために何が必要かを考えてみます。

不動産投資では目標設定が重要

不動産投資を始めるに当たって、分かりやすい目標を持つことをおすすめします。目標の種類やそのレベルによって、投資すべき物件のタイプや融資戦略などが異なってくるからです。目標が設定できていないと、自分の中で「柱」ができません。入ってくる情報や他人のアドバイスなどの外部要因に踊らされて、場当たり的な意思決定を繰り返してしまいます。それでは、安定的な家賃収入や大きな売却益を望むのは難しいでしょう。むしろ、負債ばかりが残って生活を苦しくするだけかもしれません。

不動産投資の目標の種類として、いくつか考えられます。大まかに分けると、「安定的で継続的な収入の確保」「売却益で一攫千金」「不動産事業の赤字で節税」の3つになるでしょう。目標がはっきりしていない人の場合、何となく「安定的で継続的な収入の確保」を理由に不動産投資を始めても、「節税になる」という他人のセールストークに魅力を感じて、節操なく物件を購入してしまうものです。まずは、上記3種類の目標のうちどれを目指すのか考え、少なくとも1つ目の物件の運営が軌道に乗るまではその目標をぶれさせないようにしましょう。

さらに、目標の種類だけでなく水準も大きなポイントです。「安定的で継続的な収入の確保」と一口に言っても、副業程度でよいのか、それともアーリーリタイアするほどの収入と資産がほしいのか、あるいは本業と同じくらいの収入がほしいのかによって、戦略は異なってきます。当然、高い収入を望むなら複数の物件の運営を目指すことになるでしょうが、その分運営失敗のリスクも引き受けることになります。

このように、不動産投資では目標の種類と水準を最初に設定することが重要です。できれば、紙に書いて自分の目の触れるところに置くとよいでしょう。

目標が分からないなら「月収20万円」を目指す

目標が重要と言われても、最初はそれほど明確な目標を持てない人も多いと思います。たとえば、「ひとまず本業以外に収入がほしい」程度の気持ちしかないという場合です。もちろん、最終的にはアーリーリタイアや不動産投資専業で大資産家を夢見つつも、最初はそこまで野心的な目標を掲げられないという場合もあるでしょう。

このように目標がはっきり決まらないのであれば、とりあえず厚生年金と同程度の「月収20万円」を目指してみてはいかがでしょうか。副業として安定的な収入を得たいと考えたときに、毎月20万円もあれば十分でしょう。目標としてきわめて明快であり、自分がクリアしているかいないか一目瞭然です。

ただし、いきなり20万円を目指すのはなかなか高いハードルです。不動産初心者であれば、まずは本業を頑張りつつコツコツと不動産投資の情報収集を始め、5年後に月収10万円、融資返済が完了したら月収20万円など、小さめのハードルを設けた方が無難でしょう。

目標達成のために必要な投資規模

月収20万円を仮の目標として設定したとすると、次に知りたいのは「どうやって月収20万円を達成するか」という方法論です。目標をクリアするには、どの程度の規模の物件を購入すればよいのでしょうか。これが分かれば、どことなく曖昧で不安のぬぐえない不動産投資の世界が、「自分でもできるかもしれない」という現実的なものに見えてくるはずです。

月収20万円を達成するのに、どれくらいの規模(価値)の不動産が必要なのでしょうか。それを試算するのに知っておきたいのが、「表面利回り」「実質利回り」という言葉です。それぞれ、以下のような式で計算されます。

表面利回り:年間家賃収入÷物件価格×100
実質利回り:(年間家賃収入-年間支出)÷物件価格×100

物件情報の記載されたホームページやパンフレットなどで「利回り」とだけ書かれているときは、表面利回りのことだと考えた方がよいでしょう。実質利回りの年間支出とは、税金や各種手数料を指しています。実際に物件の収益力を計算するときには、もちろん実質利回りを使用するべきです。利回り(表面利回り)が10%を超えていても、実質利回りは半分程度、あるいはそれ以下となるケースもあります。

ここでは、仮に実質利回り3%で月収20万円を達成するとしましょう。その場合、必要な資産額は8000万円(20万円×12ヵ月÷3%)となります。この数字は、新築区分マンション1室だけでは達成困難でしょう。1つ目の運営を安定させ、2つ目、3つ目……と規模を拡大させる必要がありそうです。

そこで、将来的な拡大を目指しつつ、初心者が最初にやるべきことを「融資」「最初に選択する物件タイプ」「人脈」「投資種類の拡大」「マインド」の各側面から考えてみましょう。

投資規模を拡大するための融資戦略

不動産投資では、融資の活用が必要不可欠です。そこで、金融機関の融資における「アパートローン」と「プロパーローン」の違いについて理解しておきましょう。

単純に言うと、アパートローンが個人向けで借りやすいが高金利で限度額の低いローン、プロパーローンが法人向けで借りにくいが低金利で限度額の高いローン、と分けられます。アパートローンは、個人の不動産投資家でも借りやすいようパッケージ化されたローンであり、会社員の利用が多いです。最初は、こちらを利用するのがセオリーでしょう。月収20万円を狙う程度であれば、アパートローンだけで事足りることも少なくありません。

副業レベルを超え、月収100万円(資産は2~3億)以上を狙うのであれば、アパートローンだけだと難しいかもしれません。アパートローンだと、年収の15~30倍程度しか借りられないとされています。この場合は、不動産投資事業を法人化してプロパーローンの利用を狙うのが一般的です。こちらはオーダーメイド的な審査が行われるため、なかなか手続きが進みません。

まとめると、まずはアパートローンで1つ目や2つ目の物件を購入して運営を安定させ、少しずつ投資の規模を拡大させることです。月収20万円を超えて、さらに大きな規模を目指すのであれば、プロパーローンの利用も視野に入れておく必要が出てきます。

新築区分マンション投資なら少額の自己資金から開始できる

いきなり多額の融資を活用し、億を超えるようなマンション1棟を買い入れるのもよいのですが、運用がうまくいかなかったときのリスクを考えると、初心者段階ではハードルが高いかもしれません。最初は、少額の自己資金および融資額からにしておきたいところです。

そう考えると、まずは新築区分マンションへの投資を考えるのがよいかもしれません。「区分」とはマンションの1室のことなので、1棟買いに比べれば少ない自己資金で始められるのが特徴となっています。精神的なハードルも、他の不動産投資方法に比べれば低く感じられるのではないでしょうか。

区分ですと、土地の部分が少なく建物部分が多いために、減価償却を大きくとることができます。減価償却費を大きくできれば、会計上の利益を目減りさせて節税につなげられます。新築区分のメリットは、節税効果が大きいことです。

情報と人脈の拡大

投資規模を拡大するためには、良質な情報を収集し人脈を拡大することが重要です。不動産投資の取引は、株式のように公的な取引所が整備されているわけではありません。物件を買いたければ、それを売ってくれる人(組織)を見つけて直接交渉する必要があるわけです。

しかし、独自の伝手も業界のコネも持ち合わせない初心者投資家が、いきなり自力で良好な物件を見つけるというのは無理があります。そのため、不動産会社を含めた専門家が用意した情報にアクセスすることになります。

まずは、インターネットの不動産サイトをチェックして、物件を網羅的に見ていきます。「よい物件の情報はでない」とも言われますが、初心者のうちは多くの情報を見て目を養うことが重要です。物件の良し悪しを判断できるようになるためにも、いきなりコネを造ろうとするより情報チェックに力を入れるとよいです。

良好な物件を見つけたら、不動産会社に連絡を取って詳細情報を送ってもらったり、担当者と会って実地調査を行ったりするなどして、担当者とのコミュニケーションチャネルを確立したいところです。そこでルートを築いて信頼を得られると、隠れた物件情報ももらえる可能性が出てきます。

投資種類を増やして収益力アップ

前述の通り、いきなり高いキャッシュフローを狙うのは難しいでしょう。そのため、不動産投資であれば投資先を増やすことで資産を増やしていく必要があります。1つ目の運営を安定させ、不動産会社とのコミュニケーションを積み重ねるとともに、金融機関を開拓して条件のよい融資を受けられるよう手はずを整えられれば、より優良な物件を購入できる可能性が高まります。

その一方で、攻めの投資だけではなく守り=リスクヘッジの投資も求められるでしょう。不動産だけに投資していると、周辺地域の事故や事件、環境悪化などに伴い、資産価値の下落や空室率の上昇などのダメージをこうむる可能性があります。金融の世界では「卵を一つの籠に盛るな」という言葉があります。資産を分散させることによって、不動産価格が急落してもダメージを最小限にとどめられます。

分散の方法としては、地域・資産・時間の3種類が考えられます。不動産投資と言っても、たとえば首都圏だけではなく大阪圏や名古屋圏、あるいは海外不動産などに地域を分散させることができます。また、不動産だけではなく株式や債券、投資信託といった金融資産、金や商品のような現物資産などに投資するのもよいでしょう。世界的な不況のときには、比較的ボラティリティの低い債券(あるいは債券に投資する投資信託)に投資すると、不動産や株式よりはリスクヘッジになるでしょう。

不動産ではなく金融資産に当てはまることではありますが、時間差を設けて少しずつ買い増すことでリスクヘッジになるという考え方もあります。「ドルコスト平均法」と呼ばれ、価格の高低にかかわらず同程度の金額を買い足すことで、価格が低いときには多めに、高いときには少なめに資産を増やすことになります。すると、購入価格が平準化され、高いときに集中的に買い増してしまうリスクを抑えることにつながるわけです。

このように、所有する不動産を増やして収益力を高めるという攻めの投資と、分散投資によるリスクヘッジを図るという守りの投資を両立させることで、より足腰の強い資産構築が可能となります。

真摯な姿勢とリスクテイクで収入を伸ばす

一般的には、ネガティブな意味で「リスク」という言葉を用います。しかし、投資の世界では単に価格のばらつき(上がったり下がったり)を意味するため、必ずしもネガティブなニュアンスを持つわけではありません。むしろ、高いリターンを目指すのであればリスクを踏まえて行動することが求められます。低リスクの資産運用の代表は、元本割れの可能性がない定期預金ですが、その金利がきわめてゼロに近いほど低いというのはご存じでしょう。逆に、FXや仮想通貨のような高リスクの投資対象では、短期間で資産を失う可能性も大きく増やす可能性もあるのです。

数ある投資対象の中で、不動産はミドルリスク・ミドルリターンと言われることがあります。確かに、災害や大事故などの影響で資産価値を大きく下げることもあるのですが、短期間でゼロになったり100倍になったりするほどのばらつきはありません。しかし家賃収入という形で安定的な収入が期待できますし、空室発生時にもリノベーションや広告の見直しなどの対策が打ちやすいと考えられます。

ミドルリスクであるとは言え、価格下落や金利の上昇、災害などのリスクはどうしてもつきまといます。不動産投資家は、こうしたリスクを踏まえ、少しでもリスクを減らせるような管理体制をととのえた上で、入居者のニーズに合った物件運営を続けることが求められます。

不動産投資で安定的な収入と良質な資産を手に入れる鍵は、手と足で情報を取りに行く地道な努力と、入居者や不動産会社などとコミュニケーションを重ねる真摯な姿勢が胆であると言えるでしょう。

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