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不動産投資は利回りがすべて?利回りの種類と目安、計算方法を紹介

(写真=Tyler Olson/Shutterstock.com)

不動産投資に関する知識のうち、基本といえるのが「利回り」です。物件情報として記載されていますが、「利回りの数字が実態を反映しているのかどうか」が気になる人もいるでしょう。利回りには3種類あり、ひとくちに「利回り」といってもどれを指すのかはっきりしません。ここでは、利回りの意味や計算方法、目安について解説します。

不動産投資で見分けるべき「3種類の利回り」

不動産投資の利回りを考える前に、そもそも利回りの定義が3種類あることを押さえておきましょう。それが、表面利回り・想定利回り・実質利回りです。資産運用目的で物件情報を見ると、必ず利回りについての情報が書かれているでしょう。しかし、物件情報に記載されている利回りが3種類のうち、「どれを指しているのか」については慎重に考える必要があります。

まず、表面利回りを解説します。表面利回りは、年間収入を購入価格で割った数字です。新築物件の場合は、土地の購入価格に建築費用を加えた金額で割ります。物件情報に記載されている利回りとは、一般的に表面利回りのことを指すケースが多い傾向です。最も単純な計算ですので、大まかな収益力をつかむのに便利な指標となっています。

次の想定利回りとは、満室を想定した場合の利回りのことです。満室時の想定賃料を購入価格で割った数字が想定利回りで、こちらが物件情報に記載されているケースもあり、新築物件ではよく採用されます。賃料についても、物件の中で最高額が採用されていることも多く、結果として数字が高く表示されがちです。最後の実質利回りは、家賃収入から支出を差し引いた利益を購入価格で割った数字となります。数字は低くなりますが、収益力を実体に近い形で計算できるのがメリットです。

たとえば、月9万円の家賃の投資マンションがあるとします。このマンションを2,000万円で購入し、ランニングコストが年間20万円かかるとすると、表面利回り・想定利回り・実質利回りは以下の通りとなります。

・ 表面利回り:9万円×12ヵ月÷2,000万円=5.4%
・ 想定利回り:9万円×12ヵ月÷2,000万円=5.4%
・ 実質利回り:(9万円×12ヵ月-20万円)÷2,000円=4.4%

このように計算方法や利回りの数字が異なるため、定義を明確にする必要があるのです。

不動産投資における利回りの目安

不動産投資を始めるうえで、一般的に利回りの目安がどれくらいになるのかは気になるところです。利回りの目安として、実質利回りのだいたいの数字を把握しましょう。投資用物件の実質利回りは、都内中古物件で5%前後、新築物件で3%前後であるといわれています。実際の物件情報だと、場合によっては10%を超えるような物件も少なくないかもしれません。しかし、これらの物件は表面利回りを記載しているか、あるいは地方の物件である可能性があります。

表面利回りや想定利回りだと、コストや空室率を考慮していないため、利回りの数字が高くなります。また、地方の物件だと入居率が低くなりがちです。そのため、物件価格が下がっており、表面利回りは大都市の物件を上回る傾向があります。地方だと10%を超えていることもありますが、実際に購入すると入居率が上がらず苦戦するかもしれません。

「5%」や「3%」というのは、あくまで特定地域に限られた数字です。具体的な利回りの目安は、狙っている地域の不動産情報を広くチェックすることで見えてきます。

利回りの注意点と税金

利回りを計算する際に、4つの注意点があります。1つ目は、「記載されている利回りが表面利回り(想定利回り)なのか実質利回りなのかをチェックすること」です。特に、注意書きがない場合は、表面利回りと見なしてよいかもしれません。コストを全く考慮していないので、実際には利回りが下がります。表面利回りで皮算用してしまい「ぬか喜び」をしないように注意しましょう。

2つ目の注意点は、「税金や手数料の種類、金額を細かくリストアップすること」です。たとえば、税金として固定資産税や都市計画税が挙げられます。その他の手数料として、賃貸管理費、建物管理費、清掃費、税理士などへの報酬、修繕積立金などもあるでしょう。細かく計算することが難しい場合は、暫定的に「家賃の25%ほど」などと設定して考えると便利です。コストの見積もりが甘いと、購入後にキャッシュフローが苦しくなって税金が払えなくなるリスクも無視できません。

さらに、「入居率に注意すること」が3つ目のポイントです。賃料からコストを差し引いて利回りを計算しても、空室リスクまでしっかりと考慮しなければいけません。利回りが高くても、そもそも賃貸ニーズの低い地域の物件だと利回り通りのリターンが得られなくなる可能性もあります。物件そのものの情報のみならず、物件のある地域全体の統計情報まで踏まえて物件選びを進めることが賢明です。

4つ目の注意点は、「ローンの返済について考慮すること」です。現実的には、物件の税金や手数料よりもローンの返済額の方が大きくなります。金利を低く、融資期間を長く設定できれば、1回当たりの返済額が小さくなる傾向です。こうすると、キャッシュフローが厚くなりやすいので経営的にも安定感が増します。以上の通り、利回りを考える際には家賃収入だけではなく、「税金」「手数料」「入居率(空室リスク)」「ローン返済」の4つをしっかりとチェックしてみましょう。


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