不動産投資って年金の代わりになるって聞くけど、どういう意味??

(写真=goodluz/Shutterstock.com)

厚生労働省の調査によれば60歳男性の平均余命は23.55年、女性は28.83年です。すでに人生90年時代に突入していますが、一方で年金財政の危機も叫ばれています。そのような中で年金不足を補う手段として不動産投資が注目されています。

日本の年金制度の問題点

日本の公的年金制度では、現役世代が納付した保険料をリタイア世代に分配する「賦課方式」を採用しています。こうした方式は現役世代の人数と所得が増加する時代にはうまく機能しますが、少子高齢化が進展して現役世代の負担が過重になると維持が難しくなります。

厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し-平成26年財政検証結果-」に示された最も悲観的なシナリオによれば、夫婦2人の月額年金受給額は2014年の21万8,000円から2050年には17万8,000円まで減ります。

このシナリオでは現役男性の月額手取り収入が34万円8,000から45万6,000円まで増加することを前提にしていますが、この前提すら実現困難かもしれません。

リタイア時に必要な貯蓄額は3,000万円?

生命保険文化センター「生活保障に関する調査/平成28年度」によれば、リタイア世代夫婦2人の最低日常生活費の平均は月額22万円です。これは年金の月額平均受給額(21万8,000円、2014年)とほぼ同水準です。

つまり平均並みの年金を受給でき、必要最低限の生活費があれば十分だと考えれば、リタイア時の貯蓄額がゼロでも生活を維持できる可能性が十分にあると考えられます。

しかし60歳で収入が途絶えれば、65歳まで貯蓄を取り崩して生活しなければなりません(60歳から受給できる特別支給の老齢厚生年金、企業年金、個人年金だけで月額22万円以上の収入を得られる人は限られます)。

厚生労働省「平成25年就労条件総合調査結果」をみると、大卒で勤続35年以上の人の平均退職金額は2,156万円です。高卒管理・事務・技術職は1,965万円、高卒現業職は1,484万円です。

大企業会員が多い経団連の「2014 年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」では大卒60歳の標準者退職金が2,357万7,000円、高卒管理・事務・技術職が 2,154万9,000円でした。

一方で東京都の平成28年「中小企業の賃金・退職金事情」調査結果をみると、都内中小企業(従業員数10~299人)の平均退職金額(大卒定年者)は1,138万9,000円にとどまっています。

月額平均支出を22万円とすれば、5年間で1,320万円になります。住宅ローンの返済負担などが少なければ、多くの人は退職金の取り崩しにより65歳まで生活できる見込みです。

もっとも「生活保障に関する調査/平成28年度」で示された、夫婦2人のゆとりある生活に必要な費用は、月額平均34万9,000円です。平均年金受給額よりも約13万円高くなります。この生活を20年間続けるとすれば、プラス3,120万円の資金(貯蓄)が必要になります。

足りない資金は投資で補完する必要

老後資金が足りなければ節約すべきですが、使えるお金を増やすための取り組みも大切です。

今は大手銀行に1億円の10年定期預金を設定しても年間1万円の利息しか入らない時代で、元本保証型の金融商品による資産運用は現実的とは言えません。そのような中で、リスクとリターンのバランスからみて不動産投資は最適な資産運用手段だと考えられます。

アパート、マンションなどの賃貸用不動産では、賃料、管理委託費、水道光熱費、減価償却費、修繕費、借入金利息、固定資産税などの収支を合理的に予測できます。株価、外為相場、商品市況などよりも正確かつ長期の予測が可能です。また極端に条件の悪い物件を除けば売却も容易です。

このように不動産投資は、多くの人にとって老後に向けた最適な資産運用手段だと考えられます。

【オススメ記事】
老後に1億円必要って本当? 生活に必要な額をためる方法
30代既婚者は語る。20代、結婚前に資産運用をはじめるべき理由
知っておこう!結婚後にかかる費用アレコレと対策
不動産投資は「節税」になる! お金持ちほど不動産投資をするこれだけの理由
「万が一」に備えるのは生命保険だけ? 不動産にあって生命保険にないのは「家賃収入」だ