高騰が続く首都圏のマンション価格、これってバブル?今買っても大丈夫?

(画像=Kanjana/stock.adobe.com)

東京をはじめとする首都圏のマンション価格が高騰しています。特にコロナ禍の収束が見え始め、アフターコロナが意識された頃からの高騰が著しく、首都圏の新築マンション平均価格は6,000万円を超える状況が続いています。

不動産投資の観点からはマンション投資の魅力がそれだけ高まっていることとも解釈できますが、その一方でここまで価格が高いと「今から買って大丈夫?」と不安になる人も多いのではないかと思います。

昨今のマンション価格高騰は果たしてバブルなのか、今から買う判断は正解なのか否かについて最新事情を交えながら解説します。

平均価格は6,000万円台で推移、高騰する首都圏のマンション価格

2022年7月に不動産経済研究所が発表したレポートでは、首都圏の新築マンションの平均価格は6,450万円、1平方メートルあたりの単価は99.7万円でした。マンションの平均価格が6,000万円を超えていることだけを感覚的に見ても、マンション価格の高騰が続いていることをイメージできます。投資目的ではなく自己居住用にマンションの購入を検討している人にとっても、かなり高いと言わざるを得ない水準です。

首都圏のマンション価格は2015年頃から右肩上がりの上昇を始め、2020年頃にはかつての不動産バブル期の価格をも上回りました。その傾向は、住宅金融支援機構が発表したレポートに記載されたグラフを見ても明らかです。

住宅金融支援機構「首都圏マンション市場の動向について」
引用:住宅金融支援機構「首都圏マンション市場の動向について」

左側にある1990年前後の大きな山が、かつての不動産バブル期です。このバブルがその後崩壊したことを考えると、今回のマンション価格高騰がバブルであればやがて弾け、今買った人は「高値掴み」をしてしまうのではないかと不安を感じる人がいても不思議ではありません。

首都圏のマンション価格は「バブル」なのか

2022年時点も続く首都圏のマンション価格高騰は、バブルなのでしょうか。過去の推移から見るとかつての不動産バブル期を超える高値圏なので、上記のグラフを見てもバブルであるようにも見えます。

ここで、世界的な銀行として知られるスイスのUBSが発表している興味深いレポートを紹介しましょう。「UBS Global Real Estate Bubble Index」というレポートの2021年版で、名称のとおり世界各国の不動産バブルに関するレポートです。このレポートでは東京が10位にランキングされています。

UBS「UBS Global Real Estate Bubble Index」
引用:UBS「UBS Global Real Estate Bubble Index」

東京より上位にあるのは、ほとんどが欧米の都市です。3位の香港と10位の東京がアジアの都市ではバブル度の高い都市として上位にランクインしています。赤色になっている都市はバブルのリスクが高く、10位の東京は「Overvalued」なので割高に分類されています。世界的に見ると東京の不動産はそこまでバブルになっているわけではないものの、割高であると見て間違いないようです。

首都圏のマンション価格が高騰している理由

そもそも、首都圏のマンション価格はなぜ高騰しているのでしょうか。その理由として考えられることは、主に3つあります。

大規模金融緩和

不動産を購入するには、多額の資金が必要です。すでに日本以外の主要国は金融緩和を終了していますが、日本はアベノミクス以降続いている大規模金融緩和を継続中です。金融緩和によって市中に大量の資金が供給され、行き場を失った投資マネーが不動産市場に流れ込むことによってバブル的な価格高騰を起こしているとの指摘があります。

日本も近い将来には金融緩和路線から転換すると見られていますが、金融緩和を続けているうちは投資マネーが首都圏のマンション市場に流れ込むことも十分考えられます。

アフターコロナによる旺盛な投資意欲

コロナ禍によって世界的に経済が冷え込みましたが、そのコロナ禍も収束の道筋が見えてきたことで、世界全体でアフターコロナの経済再開という大きな流れが起きています。首都圏の不動産、とりわけマンションは日本勢だけでなく海外勢からも人気が高く、アフターコロナによる投資意欲の高まりがマンション価格の高騰を引き起こしているといわれています。

それと同時に、中国では不動産バブルの崩壊が指摘されており、中国勢が日本の不動産を物色していることも価格高騰の一因となっています。

世界的に進行しているインフレの影響

世界各国が大規模な金融緩和を続けてきた結果、世界的にカネ余りの傾向が強まっています。カネ余りはインフレの要因となり、主要国ではインフレが進行しています。特に米国のインフレは深刻で、CPI(消費者物価指数)が前年同月比で8%を超える月が続くなど、依然としてインフレが収まる気配がありません。

インフレが進むと現物資産である不動産の価格は高くなります。また、マンションの建設に必要な資材や人件費も高騰し、それが転嫁されていることも価格高騰の一因です。

今、マンション投資を始めるのはアリか

マンション価格の高騰が今後も続くことを前提にして、今からマンション投資を始めるのはアリなのでしょうか。

販売価格が高くなるということは、その分家賃相場も高くなります。マンションの購入価格だけが高くなるわけではないので、マンション価格が高騰しているからといって不動産投資に不利な状況であるとは言い切れません。ただし、価格が高騰することで調達する資金量も多くなるため、融資の審査においては属性の高い人でなければ通りにくくなる可能性があります。

その一方で、今後も価格が緩やかに上昇していくのであれば、購入後に物件価格がさらに上昇し、キャピタルゲイン(値上がり益)を手にすることができるかもしれません。

マンション価格が高騰している状況下で不動産投資を成功させるには、やはり物件選びが重要です。本当に価値のある物件であれば、外的要因による影響をあまり受けず、安定的な賃貸経営が可能です。それでは今から不動産投資を始めるのであれば、どんな物件を選ぶべきなのでしょうか。

これからの不動産投資で成功するために

価格が高騰している資産を購入する際のリスクとして誰もが懸念するのが、購入後の価格下落です。購入後の価格下落を回避するには、将来的にも価格が落ちない立地条件のマンションを選ぶべきでしょう。東京の都心、もしくは都心へのアクセスが良好であることが1つの目安になります。

大学や大企業の工場などの近くにあるマンションは、その需要を支えている施設が移転してしまうと入居率が大きく影響を受けます。こうした外的要因はオーナーの一存で決められるものではないので、特定の需要に依存した物件はリスクが高いといえます。

「都心」「良好な交通アクセス」といった価値は今後も変わることがない普遍的なものなので、立地条件に恵まれていて将来においても価値が下がりにくい物件を選ぶことが重要です。

コロナ禍によって東京都が転出超過になったことが話題になりましたが、依然として若年層の東京への人口流入は続いています。こうした傾向を踏まえて、若年層に支持されるマンションを選ぶことも戦略上有効です。

ワンルームマンションは若年層に支持されやすいマンションの代表格なので、都心近くにあるワンルームマンション、都心からのアクセスが良好なワンルームマンションを選ぶなど、外的要因を踏まえたマンション選びをすれば価格が高騰している状況下でも成功しやすいでしょう。

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