「お金を増やすためには『世界を知れ』!」資産形成に影響を与える世界経済の仕組みを解説!

(画像=zephyr_p/stock.adobe.com)

2021年6月時点でつみたてNISAやNISAの口座数が1,600万口座を超え、資産形成へのニーズは年々高まってきています。しかし、資産形成をしていくにあたって失敗する人も少なからずいることは確かです。今回は資産形成に影響を与える世界経済の仕組みについて解説をしていきます。

日本経済と世界の政治

まず資産形成をしていくにあたって押さえておきたいポイントは「日本経済」と「世界の政治」です。日本経済は世界の政治情勢と結びついており、世界の情勢を押さえておくことで今後の日本の経済がどのようになっていくかということが分かるようになってきます。今回は米大統領選挙後と10月に行われた衆議院選挙に注目して検証していきましょう。

今回は日本経済と世界の政治のつながりを、日経平均株価を用いて検証していきます。

米大統領選挙後の日本経済

まず一つ目は米大統領選挙と日本経済です。2020年11月3日に米大統領選挙が行われましたが、その際にバイデン氏の勝利が確定するタイミングで日経平均株価は上昇を続けました。これはなぜ起こったのでしょうか。

まず、大統領選挙や各国の首脳の交代の前後にはかなり経済が不安定になるケースが多いです。一つの理由としては選挙によって仮に大きな政治の変化が起こると投資家にとっても今後の政治や経済で何が起こるか分からないためです。

そのため、今回の大統領選挙の場合で考えると、大統領選挙が行われる直前の2020年10月末は前大統領のトランプ氏と対立候補のバイデン氏のどちらが勝つか、そして両者譲らずどちらが勝つか本当に分からなかったこともあり、5日連続で日経平均株価が下落するということもありました。

しかし、大統領選挙の結果が判明すると、投資家としても不安定材料がなくなったこともあり積極的に投資が出来るようになり、株式指数も上昇するということになるのです。

もちろん大統領選挙の行方だけがすべてではありませんが、一つの指標としてとらえてみると米大統領選挙が及ぼす日本経済への影響も少なからずあるということも考えることが可能です。

衆議院選挙直後の日本経済

そして10月31日に行われた日本での衆議院選挙、この結果も日経平均株価に大きな影響を及ぼしました。今回の選挙では政権交代が行われる可能性も含まれていた選挙ではありましたが、選挙の結果、自由民主党含む与党が多くの議席を獲得したという結果もあり、選挙翌日の2021年11月1日の日経平均株価は始値から急騰、前日比+2%を超える高値となりました。

今回の選挙では政権交代が実際に起こる可能性はかなり低い見通しであったため、選挙前の急落や不安定な相場はあまり見受けられませんでしたが、選挙の結果をもとに「政治局面が安定した」ということから急騰をするという点では大統領選挙と同じ傾向にあったと見受けられます。

しかし、あくまで米大統領選挙や日本の衆議院選挙のような局面での経済状況は「一時的」なものにすぎず、最終的には当時の経済状況や金融状況に左右されるものであることは理解しておく必要があります。

今世界では何が起こっているのか?

今までは政治局面での経済状況を見てきました。米大統領選挙や日本の衆議院選挙での結果を受けての経済状況は「一時的」であると述べましたが、実際に大きな影響を与える現在の経済状況や金融状況はどのような現状なのでしょうか。今回はテーパリングなどを例にして解説していきます。

アメリカのテーパリング事情

まずアメリカの経済政策です。アメリカでは今「テーパリング」が行われようとしています。まずテーパリングとは何か、そしてテーパリングが与える影響を解説していきます。

テーパリングとは中央銀行が量的緩和措置を徐々に減らしていき、超金融緩和状態から脱していくことをいいます。これは今の金融情勢は新型コロナウイルスの影響もあり「量的緩和」(=中央銀行がお金を市場に増やして消費や経済の回復を促す)を行ってきましたが、徐々に中央銀行がお金を市場に増やす措置を止めていくというものです。つまり、今後景気が急速に増大しないように市場にお金が増えないようにしていくということです。

この措置をとることによって、2020年後半から新型コロナウイルスからの回復やワクチンの普及などもあり急速に回復、景気が高まっていた状態に「ブレーキをかけ始める」ということになります。なぜこのような措置をとるのかというと「急速なインフレを防ぐ」という目的があります。

市場にお金が出回りすぎると、お金の価値が下がり、物価が上昇します。そしてこのインフレーションに歯止めが利かなくなると「ハイパーインフレーション」となり、人々はモノを購入できなくなる、などといった経済の混乱が起きます。このようなことを防ぐために市場の景気にブレーキをかける措置が取られるのです。

そのため、今後アメリカでテーパリングが行われるとすると、アメリカの経済では景気の上昇に歯止めがかかり、最終的に日本の経済でも景気の上昇に歯止めがかかる可能性も考えられます。

日本と世界の経済状況は?

「日本経済はアメリカの経済と連動している」ということをよく言われます。もちろんすべてがその通りではないのですが、アメリカの経済状況が悪化すると世界の経済状況が悪くなることはよく起こります。例えば、2008~2009年のリーマンショックもサブプライムローン問題からアメリカの企業であるリーマン・ブラザーズが経営破綻したところでスタートしています。

リーマンショックによって世界の景気が急速に悪化し、日本の景気も悪化しました。このように日本は日本の経済状況だけでなく、世界の経済状況にも左右していることを理解しておかなければなりません。

S&P500などは今後も安泰?

近年、アメリカの経済状況が好調のため、S&P500に投資をするインデックスファンドが好調です。その影響もあり、S&P500をインデックスとするファンドも人気です。このS&P500は今後も好調を維持するのでしょうか。

そもそもS&P500の仕組みは?

まずS&P500はスタンダード・アンド・プアーズ500とも呼ばれ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している株価指数になります。S&P500は銘柄の入れ替えを年4回実施しており、かなり厳しい採用基準を設けていることから業績の悪い企業は組入銘柄から外されることになりますが、S&P500は組み入れられている500社の時価総額によって左右されるものであるため、時価総額の大きい企業、特にGAFAMと呼ばれる大企業(Google, Amazon, Facebook(現Meta), Apple, Microsoft)などの業績に左右されやすいことも特徴です。

経済成長のためにハードルとなる「政治と法律の壁」

S&P500などで大きな影響力を誇るGAFAMですが、その壁となっているものがあります。「政治と法律」です。GAFAMが成長するにあたってアメリカの経済が伸びることは喜ばしいことですが、その一方でこの5社が利益を独占、市場を独占することを防ぐために政治や法律は変わってきています。

その一例が「反トラスト法」です。この制度は日本でいう「独占禁止法」のイメージであり、市場の独占や利益の独占を防いで競争を促すことを目的としています。現在はまだ成立していませんが、仮にこの法律が成立して他社の影響力が大きくなってくるとGAFAMの利益拡大にブレーキがかかるため、その結果S&P500もブレーキがかかるという流れになる可能性も考えられます。

このように、経済成長は常にしていくものというわけではなく、政治と法律の壁というものも存在することは押さえておきたいポイントです。

「学び続けること」こそ「お金を増やす術」

今まで政治と経済、そして世界情勢についてお話していきましたが、投資をする、資産形成をするにあたっても、様々な要因が絡み合っています。これらのことを学び続けることでお金を増やす術をできます。

世の中の情報が出回り、多くの投資術、資産形成術を得ることが出来ます。その中でどの情報が正しいのかということを判断することをしていかないといけません。そのために政治や経済、そしてお金のことを学んでいく必要があります。

インターネット上に載っている情報だけを実践してもうまくお金を増やすことができません。情報を得ることはもちろんのこと、なぜ株高が起こっているか、今後どのような経済状況になるかということも含めて考えていきましょう。

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