健康寿命を延ばそう!「健康投資」こそがコスパ最強の投資という考え方

(画像=ZephyrMedia/Shutterstock.com)

資産形成というと投資や資産運用などお金を増やす方法にばかり関心が向きがちです。しかし出費を抑えることもその分を貯蓄や投資に回すことができるようになるため、立派な資産形成法の一つといえるでしょう。そこで注目したいのが健康寿命を延ばすことによって医療費や介護費などの出費を抑える「守りの資産形成」です。

お金だけで健康を買うことはできません。しかし健康寿命を延ばすために有効な「健康投資」にはさまざまな手法があります。さらに健康寿命を延ばすことは人生の質的向上にもつながるので実はとてもコストパフォーマンスの高い「投資」の一つです。本記事ではすべての人が取り組むことができる健康投資についての考え方と具体的な取り組み方を解説します。

平均寿命と健康寿命

2019年3月に厚生労働省が公表した「健康寿命のあり方に関する有識者研究会報告書」によると2016年時点の平均寿命は男性80.98年、女性87.14年でした。一方同年の健康寿命(日常生活に制限がない期間)は男性72.14年、女性74.79年で平均寿命と健康寿命の差は男性8.84年、女性12.35年です。つまり平均寿命と健康寿命には10年前後の「不健康な期間」があるのです。

不健康な期間は満足に働けないだけでなく医療費がかさむ可能性が高いため、この期間をいかに短くするか健康投資のポイントになります。世界でもトップクラスの長寿国として知られる日本ですが、もちろん長寿であることは素晴らしいことです。しかしその内訳として「健康寿命をどれ長くできるか」が資産形成にも深く関わってきます。

医療費というコスト

厚生労働省が公表している「生涯医療費」という指標があります。こちらは人間が生まれてから亡くなるまで総額でどれだけの医療費を使うかをまとめた概算値です。2017年の生涯医療費は、なんと約2,724万円にもなります。さすがにこの全額をコストカットすることは不可能です。しかし健康投資を行うことで医療費を圧縮し高い節約効果が期待できます。

健康投資の目的はお金の問題だけではありません。健康でなければ満足に仕事を継続することも大変になったり余暇を楽しんだりすることも難しくなります。こうした見えないコストを含めると「不健康な期間」が長いことがいかに人生においてマイナスであるかが理解できるのではないでしょうか。

例えば「老後にセカンドライフを楽しみにしていた」「老後資金を堅実に貯金してきた」といった場合でも老後間もなく病気になってしまったのでは、幸福な晩年を過ごすことができなくなります。

コスパ最強の投資「健康投資」のススメ

健康を獲得するためには、「予防」「治療」という2つの概念があります。両者のうち圧倒的に低コストなのは予防です。健康維持には「食事のバランス」「規則正しい生活」「適度な運動」という普遍的な価値観があります。しかしこれらはすべて日常生活の中で手軽に取り組めてお金があまりかからないものも多いでしょう。病気になってしまうと医療機関のお世話になりますが健康維持は「医者いらず」です。

目指すべきは病気の予防であり、それができれば健康寿命を延ばすことが期待できます。2019年2月に経済産業省が公表した「予防・健康づくりの意義と課題」によるとG7を構成する先進7ヵ国を比較すると2015年度に最も健康に投資をしているのはカナダ(289米ドル)です。2位以下は米国(276米ドル)、英国(215米ドル)、ドイツ(157米ドル)、イタリア(132米ドル)と続きます。

日本は122米ドルで6位という位置で支出額を見ても2位の米国ですら日本の2倍以上です。同じ先進国であっても国際的水準で俯瞰すると日本人は「健康を守るために投資をする」という意識がまだ低いといえるでしょう。もちろん国もこの状況に手をこまねいているわけではありません。健康長寿社会の実現に向けてさまざまなアクションを起こしています。

例えば公衆衛生環境の向上や受動喫煙の防止、生活習慣病の予防促進などこれらはすべて健康寿命を長くする目的を帯びたものです。国としては医療費の抑制の目的もあるでしょうが健康寿命を延ばすことは国民にとって幸福な老後を過ごすためにも共通の利益といえます。生活習慣の改善はお金をあまりかけることなく健康寿命を延ばすことにつながるコスパの高い健康投資の一つといえるでしょう。

「日々の心がけや行いが健康増進だけでなく資産形成にもつながる」という長期的視点や意識を持てば健康投資を行うモチベーションも維持しやすいのではないでしょうか。

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