不動産を相続しても売れない!安心して住めない! 「共有名義」の正しい対処法

(画像=vetre/Shutterstock.com)

不動産を相続するとき(あるいは近い将来相続の予定があるとき)は、最優先で登記簿を確認すべきです。なぜなら、単独名義と思っていたのに「実は共有名義だった」というケースがしばしばあるからです。共有名義の不動産は勝手に処分することができず、「お荷物資産」になってしまうことがあるので要注意です。

不動産は単独名義でないと価値がない

共有名義になっている不動産は、例えば「所有権の割合(持分割合)が2分の1」であれば半分しか権利がありません。つまり、登記簿に書かれている割合しか権利を主張できないのです。共有名義のまま売却することもできないことはありませんが、実際はかなりハードルが高いです。

端的に言えば、「不動産は単独名義でないと価値がない」ということです。単独名義でないと、売ることも貸すことも自由にできないからです。このような事態に陥らないよう、生前または相続発生直後に単独名義に変更しておくことが重要です。言葉でいうのは簡単ですが、実行するのは大変です。そこで、具体的な対処法をいくつかご紹介します。

共有名義の対処法:当事者同士の話し合い

共有名義の不動産を単独名義にする方法には、「売買」「交換」「贈与」などがあります。相続した不動産が共有名義の場合は、「売買」で解決するケースが多いでしょう。この場合は、相手方の権利を金銭で買い取ることになります。

例えば、実家が「父親と親戚の共有名義になっている状況」をイメージしてみましょう。もし父親が健在なら、本人が元気なうちに対処してもらうのが賢明です。具体的には、父親と親戚で話し合ってもらい、父親単独の名義にするのが望ましいです。共有名義になった事情をよく知り、ある程度交流のある当事者同士であれば、比較的スムーズな話し合いが期待できます。

共有名義の権利を買い取る場合、その金額の根拠が必要です。何となく「×××万円でどうか」という唐突な提案では不信感を招きかねません。指標になるのは、相続税評価額や不動産会社の意見、不動産鑑定士による鑑定などです。

共有名義の対処法:相手方と疎遠になっている場合

同じ共有名義になっている状況でも、相手方と疎遠になっているケースでは、より細かい配慮が必要です。まずは背景をしっかり説明して、このままだとお互いにメリットがないことを理解してもらうことが重要です。実際の解決方法としては前項と同様、「売買」で進めていくのがスムーズでしょう。

しかし、説明・交渉・手続きなどに手間がかかることが予想されるため、相続に強い弁護士などのプロに同席してもらうか、代理で交渉してもらうのがベターです。売買価格は前項同様、相続税評価額や不動産鑑定士の見立てが参考になりますが、金額を提示しても相手が納得しない場合、ある程度の譲歩は必要でしょう。このようなケースでは信頼関係が薄い分、意見が対立すると深刻な相続トラブルになるリスクが高いからです。

共有名義の対処法:権利関係が複雑なケース

相手方と疎遠になっていて、さらにその権利が複数の人に相続されているケースは、解決に手間と時間がかかることを覚悟しましょう。例えば、父親と叔父の共有名義が、叔父が亡くなって複数の子に相続されているようなケースです。

このように権利関係が複雑になっている状況は放置してしまいがちですが、権利者一人ひとりと粘り強く交渉していくべきです。さらに相続が発生して権利者が増えると収拾がつかなくなり、固定資産税だけを生み続ける「使えない不動産」になってしまいます。

「これから先、売却予定はないから共有名義のままでかまわない」と考える人もいるかもしれませんが、将来相続する配偶者や子などに負担をかけることになります。共有名義の負担は、自分の代で終わらせる。そんな気概を持って、単独名義を目指しましょう。

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