新時代の稼ぎ方「パラレルワーク」について

(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

終身雇用制度が崩壊したことにより、今や転職や副業はごく当たり前の時代になりました。この中で複数の収入源を確保することで、単一の事業に依存しないビジネスの形態が脚光を浴びています。パラレルワークと呼ばれるこの働き方について、本稿ではその概要とメリット・デメリットについて説明します。

終身雇用制が崩壊した現代

年功序列や終身雇用制度など、日本独自の雇用形態は世界の中でも類を見ないものです。景気が右肩上がりに続いていた高度経済成長時代、一つの会社に定年まで勤め上げることは日本のサラリーマンにとって一種の美徳とされていました。しかし、バブル経済の崩壊以降、終身雇用制度はなりを潜め、もはや崩壊しつつあります。

リストラの断行や早期退職を促す企業が相次いでいる中で、新卒の社員たちが会社に求める内容も安定感や社会保険の充実ではなく、自己の成長を優先するかたちへと変化してきているのです。会社に万一のことが生じても、そこで得た成長やスキルを用いてステップアップをしていきたい……そのようなサバイバル精神が前面に打ち出されるようになってきました。

一つの業務にとらわれないビジネス形態が出てきたともいえるでしょう。複数の業務を持ちながら、どれにも依存しない「パラレルワーク」と呼ばれるこの形態は、一体どのようなものなのでしょうか。

パラレルワークとは

パラレルワークは複数の業務を行うものです。この点において「副業」とは似て非なる面があります。副業の場合、一つの本業があり、その片手間で行う業務のことを副業と呼びます。一方、パラレルワークは「どれもが本業」ともいえますし、「どれも本業ではない」と呼べるでしょう。一例として、複数の企業をクライアントに持っている経営コンサルタントなどが挙げられます。

どの会社も大事な取引先であり、プロジェクトの内容もさまざまです。しかし、仮にどの会社との取引が終わったとしても大きな痛手にはなりません。このように考えるとパラレルワークは「副業」というよりは「複業」といった方が似つかわしいものかもしれません。

パラレルワークのメリット・デメリット

パラレルワークは従来の会社員の労働形態とは異なるものです。強いていえば、さまざまなビジネスを展開している個人事業主が近しいものといえるでしょう。では、パラレルワークにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

・パラレルワークのメリット
パラレルワークを行う最大のメリット。それはリスク分散です。一つの会社、一つの業務に従事している場合、景気の変動や市場動向などによってときに壊滅的な痛手を被ることがあります。しかし、複数の事業を分散して行っている場合、仮に一つの事業から撤退することになっても、他の分野でリスクヘッジが可能になります。

また、複数の事業を手掛けていると、それぞれの事業を組み合わせたかたちでシナジーを持たせることができます。この結果、今までにない新しいビジネスモデルを構築したり、思いがけないほどの大きな成果を生み出したりすることもできるでしょう。

・パラレルワークのデメリット
パラレルワークのデメリットは、従来の企業が持っているような安定性に欠けることです。パラレルワークは公務員のように、目の前の作業を淡々とこなせば良いものではありません。「どの事業を」「どの程度」「どのように処理していくか」について自分で考え、自分で行動してゆく責任感と自律心が求められます。

もしこれができていない場合、どの事業も取引先の満足の行く成果が出せないおそれも出てきます。パラレルワークは、誰かの指揮系統に属するよりは自分自身で目標を立て、克己心を持って業務に従事する人に向いているといえるでしょう。

パラレルワークは新時代の稼ぎ方

終身雇用制度が崩壊したということは、これまでのように会社が自分の人生に対して責任を負ってくれなくなったということでもあります。今後、多くのビジネスはただ与えられた作業をこなすのではなく、より幅広い視点で自分から主体性を持って関わることが望まれるようになるでしょう。

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