資産運用にどう生かす?今さら聞けないiDeCoのやり方

(写真=Monthira/Shutterstock.com)

「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の制度が改正され、2017年から対象者が広がりました。資産運用の手段にはさまざまなものがありますが、その中でもiDeCoは「守りの資産運用」と言えます。

資産運用においては、iDeCoを活用して「バランス」を取ることが重要です。今回は、バランスという観点からiDeCoの使い方を考えてみましょう。

iDeCoは、積み立てた分を老後に受け取る「守りの資産運用」

iDeCoは、毎月一定の掛金を積み立てて老後に受け取る制度です。ごくごくわずかな例外を除けば、60歳まではお金を受け取ることができません。その意味で、あくまで老後に向けた資産形成を目的とした「守りの資産運用」なのです。

そもそも、老後に受け取るお金には3種類あります。1つ目が国の用意する公的年金、2つ目は退職金に代表される企業年金、そして3つ目がiDeCoに代表される私的年金となります。少子高齢化が進行する中で、公的年金の受取額がいくらになるのか予測することは難しいでしょう。また、一つの企業に長く勤めていない人や自営業・個人事業主などにとっては、企業から多額の退職金をもらえるわけではありません。

こう考えると、iDeCoのような私的年金を積み立てる重要性が増してきます。iDeCoを活用することは、数十年後の自分や家族の人生を守るための手段なのです。

iDeCoは、ただ掛金を積み立てるだけではありません。節税にもなります。毎月の掛金は全額所得控除の対象となりますし、運用している間に出た運用益は全額非課税です。そして、運用してきたお金の給付時は退職所得控除か公的年金等控除の対象となります。活用するだけで税金が安くなるという意味でも、資産の守りに適した制度と言えるでしょう。

よく名前を聞く金融商品は「攻めの資産運用」が多数

株式やFX、仮想通貨(ビットコインなど)……新聞や雑誌、インターネット記事などでよく目にする金融商品の中には、ハイリスクハイリターンな「攻めの資産運用」も多く存在します。

たとえば、2017年に大きく値上がりしたことで注目を集めたのが仮想通貨です。2017年1月1日時点では1BTC(ビットコインの単位)あたり10万円前後で推移していたものが、12月8日には200万円を突破するまでに高騰しました。仮に1月の時点で300万円分購入していたら、資産額は約6,000万円になっていた計算です。

その一方で、仮想通貨ですと数時間で10%や20%ほど価格が下落することも少なくありません。12月8日に200万円を突破したビットコインは、わずか2日後の10日には150万円ほどにまで下落しています。8日に300万円分購入して10日に売却(円に換金)していたら、70~80万円ほどの損失を出していたことになります。

注目を集める資産運用手段(金融商品)は、仮想通貨のようにハイリスクハイリターンであることが少なくありません。ギャンブルのように、短期で大きく儲けられる派手さがあるために注目を集めると考えてもよいでしょう。

こうした「攻めの資産運用」は、長期的な資産形成には向いていません。特に経験の浅い投資初心者にとっては、判断を誤って大きな損失を出してしまうリスクもあります。長期的な資産形成とは、仕事で稼いだお金から貯金で資金を作り、リスクの低い商品に投資して少しずつ資産を作るものです。

守りと攻めのバランスで資産形成

決して、「攻めの資産運用」をしてはいけないわけではありません。資産形成のためには、「守り」と「攻め」のバランスが求められます。

iDeCoでは、掛金を積み立てるだけではなく、投資信託を利用して低リスクの運用を続けることができます。もちろん、市況次第では元金割れのリスクがないわけではありません。それでも、仮想通貨や株式、FXよりははるかに低リスクです。iDeCoの運用商品の中には元本保証の商品もありますので、十分吟味して選択するとよいでしょう。

攻めの資産運用は、いわゆる「余剰資金」で開始するべきです。生活資金や守るべき資産には手をつけず、それ以外の限られた資金だけで始めます。これによって、損失額はごくごく限られた範囲にとどまります。資産運用の経験値はたまりますから、長い目で見ればお得と考えることも可能でしょう。経験すればするほど、攻めの資産運用の成功確率も向上するからです。

iDeCoであれば、多少の損失が出ても節税分と相殺できます。守りと攻めのバランスを上手にとって、長期的な視野に立って資産形成を進めましょう。

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